★「超光速」撤回?
2011年9月23日CERNがアインシュタインの特殊相対性理論(Special relativity)を覆す「素粒子のニュートリノが光より速く飛ぶ」との衝撃的実験結果を発表し、世界を驚かせたが、去る6月2日この結果をその後の再実験による検証に基づき撤回する方針を固めたことが2日、分かった。京都市で開かれるニュートリノ宇宙物理国際会議で8日に発表する方針・・・・・・との事である。以下はこのニュースの関連記事。
ニュートリノ「光より速い」撤回へ 名古屋大など国際チーム、再実験で差みられず
2012.6.2 21:47 [科学] -産経ニュース-
素粒子のニュートリノが光より速く飛ぶとの実験結果を昨年9月に報告した名古屋大などの国際研究チーム「OPERA」が、再実験による検証に基づき「超光速」の実験結果を撤回する方針を固めたことが2日、分かった。京都市で開かれるニュートリノ・宇宙物理国際会議で8日に発表する方針。 測定精度を上げた再実験を今年5月に実施した結果、ニュートリノと光の速さに明確な差は確認できなかったとみられる。関係者によると、今後さらに再実験を行う予定はなく、物理学の常識を覆す大発見かと騒がれた「超光速粒子」をめぐる議論は事実上、終結する見通しとなった。 実験はスイス・フランス国境の欧州合同原子核研究所(CERN)から発射したニュートリノを、約730キロ離れたイタリアの地下研究所で検出。当初は光より60ナノ秒(ナノは10億分の1)早く届いたと報告され、質量を持つ粒子は光速を超えないとするアインシュタインの相対性理論に反する結果と注目された。 その後、速度を計算する際の基準として使った地上と地下のGPS(衛星利用測位システム)時計をつなぐ光ケーブルの接続不良などが見つかり、測定精度が不十分だった可能性が浮上。対策を施し5月10日から23日まで再実験を行っていた。
********* 以下はこれまでの記事 ********************************
「ニュートリノは光より速い」は誤り? ケーブル接続に緩みか 再実験へ
2012.2.23 14:06 [科学] -産経ニュース-
名古屋大などが参加する国際研究チームOPERA(オペラ)が発表した「素粒子ニュートリノは光よりも速く飛ぶ」との観測結果が誤っていた可能性が23日明らかになった。 米科学誌サイエンスなどの報道によると、ニュートリノの速さを計るために不可欠なのが時計の厳密な調整だが、これに利用した衛星利用測位システム(GPS)とコンピューターを接続する光ファイバーケーブルに緩みがあった可能性があるという。 オペラに参加する名古屋大の小松雅宏准教授は「緩みは速さを計測する時計に誤りを生じさせ、実際とは違う速さをはじき出す可能性がある」と話している。 グループは5月に再実験を行うという。
ニュートリノ 再実験でも光速上回る
2011.11.19 07:32 [科学] -産経ニュース-
素粒子のニュートリノが光よりも速く飛ぶとする実験結果を今年9月に発表した名古屋大などの国際研究チームに参加するイタリア核物理学研究所は18日、精度を高めた再実験でも、超光速を示す同じ結果が得られたと発表した。 研究チームは、人工的に生成したニュートリノをスイス・フランス国境から飛ばし、約730キロ離れたイタリア・グランサッソの地下で検出。再実験では、ニュートリノの生成原料となる陽子を飛ばす時間を短くして速度測定の精度を高めたが、結果は同じだった。 研究チームは「最終的な結論を出すには他の研究機関による追試が必要」としており、超光速をめぐる議論はまだ決着していない。日本の物理学関係者によると、当初の実験は、陽子を飛ばす時間が長すぎたことが一因で測定誤差が生じたのではないかと指摘されていた。
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記事「超光速素粒子ニュートリノ、27日から検証実験 相対論の行方、世界が注目」
2011.10.23 01:07 [知の先端]
記事「超光速素粒子ニュートリノ、27日から検証実験 相対論の行方、世界が注目」
2011.10.23 01:07 [知の先端]
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