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★Adult Cell could be Reprogrammed (iPS細胞)


論文発表後僅か6年目にしてノーベル賞が与えられる事はその研究成果がいかに画期的且つ重要であるかを物語っている。

「体の細胞を人為的な操作で受精卵のような発生初期の状態に戻すことができることを実証し再生医療や難病の研究に新たな可能性を開いた」と報じている。



山中・京大教授にノーベル賞…iPS細胞さくせい

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提供元:読売新聞


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ノーベル生理学・医学賞の受賞が決まり、記者会見する山中伸弥・京大教授=川崎公太撮影



 スウェーデンのカロリンスカ研究所は8日、2012年のノーベル生理学・医学賞を、様々な種類の細胞に変化できるiPS細胞(新型万能細胞)を作製した京都大学iPS細胞研究所長の山中伸弥教授(50)と英国のジョン・ガードン博士(79)に贈ると発表した。
 
体の細胞を人為的な操作で受精卵のような発生初期の状態に戻すことができることを実証し再生医療や難病の研究に新たな可能性を開いた点が高く評価された。山中教授は、マウスのiPS細胞作製を報告した2006年8月の論文発表からわずか6年での受賞となった。

 
日本のノーベル賞受賞者は、10年の根岸英一・米パデュー大学特別教授、鈴木章・北海道大学名誉教授(化学賞)に続いて19人目。生理学・医学賞は1987年の利根川進博士以来、25年ぶり2人目。

 
授賞式は同賞の創設者アルフレッド・ノーベルの命日にあたる12月10日、ストックホルムで開かれる。賞金の800万クローナ(約9500万円)は2人の受賞者で分ける。


 ◆山中伸弥(やまなか・しんや)=1962年9月4日生まれ。大阪府出身。神戸大医学部卒。大阪市立大助手、奈良先端科学技術大学院大助教授、教授を経て、2004年10月から京都大教授。10年4月から同大iPS細胞研究所長。07年から米グラッドストーン研究所上席研究員も務める。



ノーベル医学生理学賞、iPS細胞の京大・山中氏らに

2012年
1008 1855
提供元:AFPBB News



②9653749山中教授.jpg

都内の日本外国特派員協会(
FCCJ)で会見する、京都大学(Kyoto University)の山中伸弥(Shinya Yamanaka)教授(200819日撮影)。 [コピーライト]AFP=時事


AFP=時事】(一部更新)2012年のノーベル医学生理学賞(Nobel Prize for Medicine)は、京都大学(Kyoto University)の山中伸弥(Shinya Yamanaka)教授と英ケンブリッジ大学(University of Cambridge)ガードン研究所(Gurdon Institute)のジョン・B・ガードン(John B. Gurdon)氏の2氏に贈られることが決まった。スウェーデン・カロリンスカ研究所(Karolinska Institutet)のノーベル委員会が8日、発表した。

「成熟した細胞を多能性細胞に再プログラムできることを発見した」業績が高く評価された。

 選考委員は2氏について、「成熟して特化された細胞を再プログラムし、体のあらゆる組織に発達可能な未成熟な細胞を作れる」ことを発見し、「疾患研究や診断・治療手法の開発において新たな機会を作り出した」と受賞理由を説明した。
【翻訳編集】
AFPBB News


山中さんの受賞 米主要紙も評価

109 554分 NHKNewsWeb


ことしのノーベル医学・生理学賞の受賞者に、京都大学教授の山中伸弥さんが選ばれたことについて、アメリカの主な新聞も電子版で速報している。

このうち、ウォール・ストリート・ジャーナルやワシントン・ポストは、山中さんの写真を大きく掲載し、山中さんと共同受賞者のガードンさんの研究は「クローンをつくることから、病気の治療の可能性まで、ありとあらゆる分野に進歩の波を作り出した」などと賞賛している。


また、ニューヨーク・タイムズは、山中さんと共同受賞者のジョン・ガードンさんが成し遂げた発見を「歴史上画期的」と称えるとともに、山中さんが作った「iPS細胞」は、「医療の発展に恩恵をもたらす潜在力がある」と評価している。


また、ロサンゼルス・タイムズは「iPS細胞」がどのように作られたのか、図などをつかって解説したうえで、山中さんの発見が世界の生命科学の研究の飛躍的な進歩につながったとしている。


ロシア国営テレビも高い関心

ことしのノーベル医学・生理学賞の受賞者に、京都大学教授の山中伸弥さんが選ばれたことについて、国営のロシアテレビもニュースで大きく扱い、高い関心を示している。

国営ロシアテレビは、8日、山中さんと共同受賞者のジョン・ガードンさんの研究について、これまでの研究の経緯や成果を詳しく紹介しながら「2人の発見は移植医療における革命と呼ばれている」と評価した。


さらに、がんの治療などで応用が期待できるとして「将来、再生医療の分野で理論上、不可能なことがなくなる」とも指摘し、今後も大きな可能性を持つ研究結果だとして、山中さんたちの業績をたたえた。


Yamanaka, Gurdon jointly win Nobel Medicine prize

?The Nobel Assembly in Stockholm announced on Monday that the winners are Kyoto University Professor Shinya Yamanaka and Britain's Sir John Gurdon from the University of Cambridge.

50 year old Yamanaka discovered a groundbreaking method to generate induced pluripotent stem cells, known as iPS cells, from skin cells, which can grow into various types of tissue and cells.

In 1962 Gurdon found that the DNA in the nucleus of an adult frog cell held the information to develop into any kind of cell. This meant in effect that an adult cell could be reprogrammed.

Gurdon's discoveries are said to have paved the way for Yamanaka's research. The two have gained recognition as having made great advances in the practicality of regenerative medicine.

Yamanaka is the 19th Japanese to be awarded the Nobel Prize, and the second in 25 years to win this category.

Oct. 8, 2012 - Updated 11:12 UTC (20:12 JST) NHK World



Yamanaka expresses gratitude

③20121008_27_v_s2山中教授.jpg

Kyoto University Professor Shinya Yamanaka has expressed his heartfelt gratitude for people who have been supporting him.

Yamanaka spoke at a news conference on Monday after it was announced that he had won this year's Nobel Prize in Physiology or Medicine.

He said he wanted to thank people in Japan, universities supporting his research, as well as his colleagues, friends and family members who have always been encouraging him.

Yamanaka also said the work of Sir John Gurdon paved the way for the study on the reprogramming of cells. The Japanese professor said his own work would not be possible without Gordon's achievements.

Yamanaka added that he was able to win the award because of studies done by his forerunners.

He said that he's very pleased but is feeling great responsibility.

Yamanaka stated that the iPS cell technology is a new science. He said that although it has great potential, the technology has not come to the point where it can really serve a useful purpose.

He said he must continue his studies so that the technology can be applied to the medical field as soon as possible.

Yamanaka also said he never thought he would win the prize.

He said he learned of the win just before the announcement.

Yamanaka said his phone rang when he was repairing a washing machine in his home, adding that he and his family were stunned by the news.

He also said that he was happy to tell his mother.

Just before the news conference, Yamanaka received a call from Prime Minister Yoshihiko Noda.

Yamanaka told Noda that he thanked the government for supporting his research and that he will continue working.

Oct. 8, 2012 - Updated 16:07 UTC (01:07 JST) NHK World



Nobel Prize for revolutionary stem cell work


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The Nobel Prize assembly says the studies of the 2 researchers who have won this year's Nobel Prize in Medicine or Physiology are revolutionary.

The Nobel Assembly at Stockholm's Karolinska Institute announced on Monday that Japan's Shinya Yamanaka and Britain's Sir John Gurdon shared the prize.

The scientists discovered that mature, specialized cells can be reprogrammed to become immature cells capable of developing into all tissues of the body.

The assembly said the findings of the scientists revolutionized the understanding of how cells and organisms develop.

The assembly also noted that textbooks will be rewritten and that by reprogramming human cells, scientists have gained new methods to study diseases and develop diagnosis and therapy.

Oct. 8, 2012 - Updated 12:09 UTC (21:09 JST)



Gurdon says Yamanaka's work major breakthrough


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British scientist John Gurdon says he was skeptical when he first heard of his Nobel Prize for physiology or medicine. He says a Nobel Committee official called at 8:30 in the morning, and he wondered whether someone was pulling his leg.

Gurdon credited co-winner Shinya Yamanaka with reviving interest in his 40-year-old research.

Gurdon spoke to reporters in London on Monday. He said Yamanaka's discovery was a major breakthrough. He said the Japanese scientist showed that it's possible to derive embryonic cells from adult cells simply by adding genes.

Gurdon said he plans to send Yamanaka a congratulatory message.

Oct. 8, 2012 - Updated 23:10 UTC (08:10 JST) NHK World



山中氏ノーベル賞 「科学立国」の牽引役に 世界のiPS細胞誇りたい

2012.10.9 03:17 産経ニュース 

 日本から四半世紀も遠ざかっていたノーベル医学・生理学賞が、「iPS細胞(人工多能性幹細胞)」研究で世界をリードしてきた京都大学教授、山中伸弥さんに贈られることになった。

東日本大震災と政治の混乱で沈みがちな日本社会に、何よりの朗報だ。「科学立国」の牽引(けんいん)役となろう。
 

うれしいことに近年、日本人のノーベル賞が恒例化しつつある。4年前には物理学賞と化学賞で4人、一昨年は化学賞で2人の受賞者を出している。
それに続いての快挙である。日本の基礎科学の底力を世界に示すことになった。


 ≪輝く独創性と挑戦精神≫
 
山中さんの研究グループは5年前に、あらゆる組織や臓器に変わり得る万能細胞を、ヒトの体細胞から作り出すことに成功した。
 

拒絶反応のない臓器移植をはじめとする再生医療の実現に道を開き、医薬品の試験精度を飛躍的に高める研究だ。傷病や難病に苦しむ世界の人々の希望につながる文句なしのノーベル賞である。
 

iPS細胞作製のすごさは、生命現象の根幹に迫る研究であることだ。人体は約60兆個の細胞でできているが、その出発点は1個の受精卵だ。
受精卵は分裂を繰り返して皮膚や神経などに分化していき、いったん分化した細胞は元の分化前の状態には戻らない。




画期的治療…異例の早さで栄誉 「万能細胞」研究に革命

2012.10.9 07:07 産経ニュース


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iPS細胞による再生医療



 あらゆる細胞に分化する能力がある「iPS細胞(人工多能性幹細胞)」の開発でノーベル医学・生理学賞に輝いた京都大の山中伸弥教授(50)。

倫理的な制約から膠着(こうちゃく)状態に陥っていた万能細胞の研究に革命を起こし、夢の再生医療への突破口を開いた功績が高く評価され、異例の早さでの栄誉となった。(長内洋介)
 

ヒトの体は約60兆個もの細胞でできている。最初はたった1個の受精卵から始まり、さまざまな種類の細胞に分化・増殖を繰り返して臓器や骨、筋肉、皮膚などがつくられ、人間が誕生する。出発点の受精卵には、あらゆる細胞を生み出す万能性があるわけだ。
 

山中教授が開発したのは、皮膚などのありふれた体細胞から、受精卵のような万能性を持つ細胞を人工的に作り出す技術だ。細胞分化の時間の流れを逆向きに戻し、最初の状態にリセット(初期化)する方法ともいえる。
 

万能細胞は心臓や肝臓、神経、血液など、あらゆる細胞を作ることができる。目的の細胞を作製して患者に移植すれば病気になった臓器や組織を「再生」でき、現在の臓器移植に替わる画期的な治療法につながると期待されてきた。



山中伸弥氏にノーベル医学・生理学賞

2012.10.8 20:30 産経ニュース
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ノーベル医学生理学賞に決まり、記者会見のため京都大に到着した山中伸弥教授=8日午後7時26分、京都市左京区



 スウェーデンのカロリンスカ研究所は8日、2012年のノーベル医学・生理学賞を、あらゆる細胞に分化する能力があるiPS細胞(人工多能性幹細胞)を開発した京都大の山中伸弥教授(50)ら2氏に授与すると発表した。

患者自身の細胞を移植して病気やけがを治療する再生医療への道を開いた功績が評価された。
 

日本人のノーベル賞受賞は2年ぶりで、米国籍の南部陽一郎氏を含め計19人。医学・生理学賞は1987年の利根川進氏以来、2人目の快挙となった。
 

iPS細胞は、あらゆる細胞に分化する能力を持つ万能細胞の一種。これを基に神経や肝臓、心臓などの細胞を作製し、病気や事故で機能を失った患者の臓器などに移植することで、難治疾患を治療する再生医療の実現が期待されている。
 

研究はまだ安全性評価の段階で、実際に患者に使われたケースはない。医療分野のノーベル賞は広く実用化した段階で授与されるのが通例で、極めて異例のスピード受賞となった。
 

万能細胞は1990年代以降、米国を中心にES細胞(胚性幹細胞)の研究が進んだ。しかしES細胞は「生命の萌芽(ほうが)」である受精卵を壊して作るため、倫理的な課題が壁になった。
 

これに対してiPS細胞は皮膚から作製するため、倫理的な問題を回避できるほか、患者自身の皮膚から作れば拒絶反応も起きない利点があり、再生医療実現の「本命」として世界的に開発競争が激化している。
 

山中教授は平成18年、マウスの皮膚細胞に4つの遺伝子を導入することで世界で初めてiPS細胞の作製に成功。19年には同じ手法でヒトの皮膚から作製することにも成功し、世界の第一人者として研究開発をリードしている。



バチカンも好感か

2012.10.8 22:52 産経ニュース



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米医学会最高の賞、ラスカー賞授賞式 人工多能性幹細胞(
iPS細胞)を世界で初めて作成し、基礎医学研究賞を受けた山中伸弥・京都大教授(共同)


 ことしのノーベル医学生理学賞受賞が決まった山中伸弥京都大教授らが作製した人工多能性幹細胞(iPS細胞)について、カトリックの総本山、ローマ法王庁(バチカン)は人の受精卵(胚)からつくる胚性幹細胞(ES細胞)と違って倫理面で問題視していない。

山中教授の受賞について公式コメントはないが、好意的に捉えているとみられる。
 

山中教授らの成果が発表された2007年11月、当時、バチカン生命科学アカデミー所長だった聖職者のスグレッチャ氏はバチカン放送のインタビューに対し「人(受精卵)を殺さず、たくさんの病気を治すことにつながる重要な発見だ」と歓迎した。
 

法王庁は、生命は卵子が受精したときに始まるという考え方に立ち、受精卵を壊してつくるES細胞による研究に強く反対してきた。

バチカンが08年3月に発表した現代の「七つの大罪」にも、ES細胞研究を念頭に置いたとみられる。(共同)


 


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★iPS細胞から卵子、出産、世界初


10月5日、「マウスのiPS細胞から精子に続いて卵子も作る事に京大研究チームが成功、米科学誌サイエンスで5日発表する」との報道があった。

また、その卵子を通常の精子と体外受精させ子供や孫も生まれた。iPS細胞から生殖能力のある卵子が出来たのは世界初と言う。

ついに、皮膚などの体細胞だけからiPS細胞経由で新しい生命を誕生させられる」可能性が出て来たのである。


世界初iPS細胞から「卵子」作りマウス誕生

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体のあらゆる組織や臓器になるとされるiPS細胞から卵子を作り出し、体外受精させてマウスを誕生させることに京都大学の研究グループが世界で初めて成功した。

不妊症の原因の解明に役立つ一方ヒトの皮膚の細胞から生命を誕生させる技術にもつながるため倫理面での議論が必要になるとみられている。

この研究を行ったのは、京都大学大学院医学研究科の斎藤通紀教授の研究グループ。
研究グループでは、メスのマウスの体の細胞から作ったiPS細胞に特殊なたんぱく質を加えて、卵子の元となる「始原生殖細胞」に変化させた。

そして、この細胞をマウスの卵巣の中に移植して育てることで、世界で初めて卵子を作り出すことに成功した。

またこの卵子を精子と体外受精させ受精卵をメスのマウスの子宮に着床させたところ正常に成長し、マウスも誕生したとのこと。

研究グループでは、去年、マウスのiPS細胞から精子を作り出すことに成功していて、今後、不妊症の原因の解明が進むと期待されている。

しかし、これらの研究成果はヒトの皮膚から精子と卵子を作り出し、生命を誕生させる技術にもつながるため倫理面での議論が必要になるとみられている。

斎藤教授は、「これまでわからなかった卵子のメカニズムを明らかにし不妊症の原因の解明が期待できる。ただ倫理的には研究をどう進めるべきか社会全体で慎重に考えていくことが必要になる」と話している。



iPS細胞から卵子 生命の作製、倫理に課題 不妊治療には期待


2012.10.5 09:02
NHKNewsWeb


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研究成果を発表する京大の斎藤通紀教授(左)と林克彦准教授(安元雄太撮影)


京都大大学院の斎藤通紀(みちのり)教授らの研究グループが、人工多能性幹細胞(iPS細胞)から精子に続いて卵子を作製し、子供を誕生させることに成功した。

今後、生殖細胞(精子と卵子)の発生メカニズムや不妊治療の研究などへの応用が期待される半面、人工的に作ったヒトの精子や卵子で受精卵が作れるようになる可能性も芽生え、倫理面で新たな議論も巻き起こりそうだ。

「不妊に悩む女性の6~7%は卵子を作れず、現在の医療では別の女性から卵子の提供を受けない限り、妊娠は不可能だ。今回の研究は、そうした患者にとって光となり得る」。今回の研究成果について、森崇英(たかひで)京都大名誉教授(生殖医学)が評価した。

iPS細胞は、皮膚からでも作製できるのが特徴。成果をヒトに応用できれば、さまざまな細胞から卵子を作る道が開ける。さらに、卵子ができるメカニズムの解明につながれば、先天性疾患の原因究明にも可能性が広がる。

ただ、実現にはまず技術的なハードルがある。実験動物としてさまざまな個体を人工的に作れるマウスほど、ヒトの細胞を扱う技術は進歩していないからだ。

今回、研究グループは、iPS細胞から作った始原生殖細胞を、胎児の体細胞と混合させ、培養した後でいったんマウスの体に戻し、卵子を作ってから再び取り出す手法をとった。

野瀬俊明・慶応大特任教授(生殖発生学)は「生体の力を借りた部分をどう体外で再現するかが、次のステップになる」と指摘する。





iPS細胞から卵子 世界初、マウス誕生 京大院グループ成功

2012.10.5 08:09 NHKNewsWeb

さまざまな組織や細胞の元になる能力がある人工多能性幹細胞(iPS細胞)から卵子を作り出し、マウスを誕生させることに、京都大大学院医学研究科の斎藤通紀(みちのり)教授(発生生物学)らのグループが世界で初めて成功した。

5日付の米科学誌サイエンス電子版に掲載された。グループは昨年8月にマウスのiPS細胞から精子を作製しており、理論的には、iPS細胞から作製した卵子と精子を受精させ、新たな生命を生み出すことが可能になった。

グループは、マウスの雌の胎児の細胞からiPS細胞を作製。特定のタンパク質を加えて分化を促し、精子や卵子の元になる「始原生殖細胞」を試験管内で作った。
これを、別の雌の胎児から取り出した体細胞と混合させて培養。卵巣に似た組織を体外で作った上で、雌マウスの卵巣に移植し、卵子を育てた。

約4週間後、移植先から卵子を取り出して体外受精させたところ、健常なマウスが誕生。このマウスが親となり、孫にあたる子供を産めることも確認した。胚性幹(ES)細胞でも同様の結果が得られたという。

ただ、受精卵から子供が誕生する確率は、ES細胞から作ると通常の約4分の1、iPS細胞ではさらにその半分程度にまで下がった。細胞分裂の過程で何らかの問題が発生している可能性が高いという。

斎藤教授は「ヒトへの応用にはかなりの研究が必要。倫理的な問題や安全性の課題をクリアできるか、多方面から検討していきたい」と話している。

【用語解説】人工多能性幹細胞(iPS細胞)
筋肉や血液、神経など、さまざまな組織や臓器になる能力を持つ新型万能細胞。通常は皮膚などの体細胞に遺伝子を導入して作る。京都大の山中伸弥教授が平成18年にマウスで、19年にヒトでの作製に成功したと発表した。

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iPS
細胞から卵子、出産
京大がマウス実験

10月5日付朝日新聞

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人への応用高い壁


10月5日付朝日新聞


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★天の川銀河、20%重かった


日本の国立天文台の研究チームは2日、天の川銀河の基本尺度をこれまでより正確に決定することに成功したと発表した。

それによると、天の川銀河の質量は従来の推定値に比べて20%増加することになる・・・との事である。



天の川銀河の基本尺度を精確に計測

National Geographic News  October 3, 2012


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Illustration courtesy NAOJ



日本の国立天文台の研究チームは2日、天の川銀河の基本尺度をこれまでより正確に決定することに成功したと発表した。それによると、天の川銀河の質量は従来の推定値に比べて20%増加することになる。

国立天文台は2007年からVERAVLBI Exploration of Radio Astrometry)と呼ばれる電波干渉計を用いて、地球から天体までの距離を精密に計測している。VERAは三角測量の原理で天体までの距離を計測するプロジェクト。
岩手県奥州市、鹿児島県薩摩川内市、東京都小笠原村、沖縄県石垣市の4カ所に設置された直径20メートルの電波望遠鏡で同時観測を行うことで、仮想的に直径約2300キロの巨大な望遠鏡に相当する性能が得られる。

VERA
はこれまでに100を超える天の川銀河内の天体の観測し、そのうち約30天体について正確な距離が報告されている。
今回は、過去の計測結果に最新のデータを加えた上で、さらに米国やヨーロッパにあるVLBI装置から得られた測量結果を合わせ、合計52天体のデータを用いて天の川銀河の構造の解析が行われた。
50を超える天体を用いて天の川銀河の構造を解析するのは今回が初めての試みだという。

計測の結果、太陽系と天の川銀河の中心までの距離が26100光年であることと、太陽系の銀河回転速度が秒速240キロであることがわかった。このことから、太陽系は天の川銀河内を約2億年で1周していることがわかる。

秒速240キロという銀河回転速度は、1985年以降考えられていた秒速220キロよりも早く、天の川銀河の回転速度と質量分布に修正を迫る結果となる。

銀河の回転速度は、銀河の重力と遠心力の釣り合いで決まるため、銀河の質量は回転速度から測ることができる。
今回得られた回転速度から、太陽系より内側の天の川銀河の質量を求めたところ、これまでの推定値と比べて約20%も大きい値が得られた。
銀河系に存在する天体など可視物質(直接観測可能な物質)の質量はほぼわかっているため、この領域にある暗黒物質(ダークマター)の量がこれまでの推定よりも多いことを意味する。

暗黒物質とは、宇宙の質量の80%以上を構成すると考えられている目に見えない未知の物質だ。
可視物質の5倍ほど存在していると考えられているが、その構成要素については未だ不明のままで、天体物理学者にとっての最大の謎の一つである。

銀河や銀河団の運動において、可視物質以外の何ものかの重力の影響が観測されることから、その存在が間接的に推定されている。
例えば、ほとんどの銀河には光学的に観測できる物質が十分あるが、そこから必然的に発生するはずの重力と、実際に観測される重力が一致していないのである。つまり、可視物質があまりにも少なく釣り合いが取れていないのだ。

現在まで、暗黒物質を構成する粒子は特定されていない。最も有力とされる候補は、WIMP(ウィンプ)と呼ばれる仮説的な粒子のグループだ。
WIMPとは、「物質との電磁気的な相互作用がほとんど無い重い粒子(weakly interacting massive particles)」のこと。
地球に降り注ぐ暗黒物質の粒子を直接捉えようとする検出実験も素粒子実験物理学者たちによって進められている。

今回の研究結果は、銀河系の正確な大きさや形状を解明する上で重要な手掛かりにになると期待される。


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天の川銀河、20%重かった 国立天文台など発表、暗黒物質の解明にも貢献

2012.10.2 19:43 宇宙 産経ニュース


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太陽系(オレンジ色)周辺の52天体(ピンク色の丸)の解析から、全体の質量が判明した天の川銀河の想像図(国立天文台提供)



国立天文台などのチームは2日、地球や太陽系が含まれる天の川銀河が運動する様子を電波望遠鏡で精密にとらえた結果、全体の質量がこれまでの推定より約20%重かったことが分かったと発表した。

銀河の運動や質量を精密に調べることは、銀河にも含まれるものの捉えどころのない暗黒物質の正体解明に役立つという。

チームは、岩手、鹿児島、沖縄の各県と東京都の計4カ所にある電波望遠鏡をつなぎ、地球から月面上の一円玉を見分けられる性能を実現。渦巻きの形をした天の川銀河の中にある52天体の動きを詳細に解析した。

天体は時速86万4千キロほどで回転しており、従来考えられていたよりも10%速いと分かった。
回転速度から天の川銀河の質量を計算することができ、これまでの推定よりも約20%増加することも判明した。


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★ブラックホールに肉薄



10月2日付の朝日新聞他にこのような見出しで興味深い記事が掲載された。

国立天文台や米マサチューセッツ工科大などのチームが、地球から5千万光年ほど離れた楕円銀河M87 (我々の住む天の川銀河の約100倍もの質量を持つ「おとめ座銀河団」を構成する巨大楕円銀河)の中心にある、ブラックホールの「半径」の5.5倍程度の位置にあるガスの観測に成功した ・・・との事である。


ブラックホールより近づいて観測


国際チーム半径の5.5倍離れたガス観測に

2012/10/2
朝日新聞


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銀河M87にあるブラックホールで、強い重力のために「事象の地平」付近のガスの流れがゆがむ様子をコンピューターで再現した画像(エイブリー・ブロデリック氏提供)


国立天文台や米マサチューセッツ工科大などのチームが、地球から5千万光年ほど離れた銀河M87にあるブラックホールの「半径」の5.5倍程度の位置にあるガスの観測に成功した。米科学誌サイエンス(電子版)に論文を発表した。

ブラックホールは極めて大きな重力を持つ。「事象の地平」と呼ばれる面の内側からは、光さえ逃げ出せないため直接の観測はできないが、吸い込まれそうになっている周囲のガスの流れの観測はできる。

今回チームは、米国の3箇所の電波望遠鏡を使った。今後電波望遠鏡の数を増やして精度を上げる計画で、事象の地平の内側に真っ黒に浮かび上がるブラックホールの直接の観測が期待される。


東京大学などのチームも、同様の手法でブラックホールの「撮影を狙っている。

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ブラックホールに肉薄 地球から約5400万光年

2012.9.28 09:14 宇宙 産経ニュース


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ブラックホール(中央の黒い丸)と、噴出するジェットの想像図(国立天文台・AND You社提供)


地球から約5400万光年離れた超巨大ブラックホールのごく近くを、電波望遠鏡で観測することに国立天文台などのチームが成功し、27日付の米科学誌サイエンス電子版に発表した。ブラックホールの撮影に近づく成果という。

チームは、おとめ座のM87銀河の中心にあり、超巨大ブラックホールから噴出するジェットを調べた。ジェットは根元が細く絞られ、ブラックホールから離れるほど広がる。チームは、幅約1千億キロまで絞られた根元の部分の観測に成功。ブラックホールと根元の距離を計算すると、ブラックホールの半径の約3倍しかない約600億キロだった。(SANKEI EXPRESS

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ブラックホール直接観測に期待=「ジェット」根元捉える-国際チーム

2012/09/29-09:31)時事ドットコム


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おとめ座銀河M87の中心にあるブラックホール付近から噴出するプラズマ粒子の流れ「ジェット」の想像図。国際チームが電波望遠鏡群で根元を詳細に観測した(Chris Fach氏提供)



おとめ座銀河M87の中心にある超巨大ブラックホール付近から噴出する「ジェット」の根元が詳細に観測され、太さが分かった。国立天文台などの国際研究チームが米国のハワイ島、カリフォルニア州、アリゾナ州にある電波望遠鏡群で観測したデータを総合し、ブラックホール半径の5.5倍であることを突き止めた。

ジェットは光速近くまで加速されたプラズマ粒子の流れで、ブラックホール半径の2~4倍程度離れた領域から噴出していた。日米欧が南米チリに建設中の高性能な電波望遠鏡「アルマ」などを追加して観測を続ければ、今後ブラックホール自体を直接捉えられる可能性があるという。

研究成果は29日までに米科学誌サイエンス電子版に発表された。

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✭国の主権守る

■韓国大統領宛新書が送り返された事に対し送り返さず(24日夜の臨時に記者会見)

■日韓間の竹島の領有権問題や日中間の尖閣諸島問題について、「国際法に基づいた冷静な平和的解決が何より重要だ」との認識で一致(22日の日米政府当局者会談)

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824 1835分 NHK NEWS WEB
首相 領土問題で会見“国の主権を守る”

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野田総理大臣は、島根県の竹島や沖縄県の尖閣諸島の問題を巡って記者会見し、国の主権を守るため、毅然と不退転の覚悟で韓国や中国との対応に臨む考えを示しました。

また、竹島を巡る問題は、法と正義に基づいて、国際司法裁判所での議論で決着をつけるべきとして、韓国側に、共同提訴に応じるよう、粘り強く求めていく考えを強調しました。

野田総理大臣は、韓国のイ・ミョンバク大統領が島根県の竹島に上陸したことや、沖縄県の尖閣諸島に香港の活動家らが上陸したことなどを受けて、24日夜、臨時に記者会見しました。

この中で、野田総理大臣は「今月に入ってから、わが国の周辺海域で主権に関わる事案が相次いで起こっており、誠に遺憾の極みだ。このような行為を看過することはできない。
国家が果たすべき最大の責任は、平和を守り、国民の安全を保障することだ。国の主権を守り、領土・領海を守るという、国政全体を預かる内閣総理大臣としての重大な務めを、きぜんとした態度で冷静沈着に果たし、不退転の覚悟で臨む」と述べました。


そのうえで、野田総理大臣は島根県の竹島について、「歴史的にも国際法上も日本の領土なのは何の疑いもなく、戦後、韓国側が力をもって不法占拠を開始した。韓国政府による一方的な占拠が、国際社会の法と正義にかなうのかという問題であり、自国が考える正義を一方的に訴えるだけでは建設的な議論は進まない。国際司法裁判所で議論し、決着をつけるのが王道だ」と述べ、国際司法裁判所への共同提訴に応じるよう、韓国側に粘り強く求めていく考えを示しました。

また、野田総理大臣は、イ・ミョンバク大統領に送った親書を韓国政府が送り返したことについて、「外交慣例上ありえず、大変遺憾だ。政府としては、これ以上、送り返すことは非建設的であり、外交の品位にかけるという指摘も受けかねないので、送り返すことは考えていない」と述べました。

さらに、野田総理大臣は今後の日韓関係について、「いかなる場合も大局を見据えて冷静さを失わないことも大事であり、価値を共有するパートナーである韓国は、冷静に対応すべきだ。基本的な外交儀礼まで失する行動や言動は、お互いを傷つけあうだけで、建設的な結果を生み出さない。韓国側の思慮深く、慎重な対応を期待する」と述べました。

一方、野田総理大臣は沖縄県の尖閣諸島について、「わが国固有の領土であることは、歴史的にも国際法上も疑いないところであり、現に有効に支配しており、そもそも解決すべき領有権の問題は存在しない。今回のような不正上陸事件を繰り返さないために、政府の総力を挙げて情報収集を強化するとともに、周辺海域での監視警戒に万全を期していく」と述べました。


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2012824 13:30 (時事通信社)
野田首相親書、韓国に送り返さず=「日本の品位汚す」―政府

野田佳彦首相は24日午前、韓国の李明博大統領に送った親書を同国が郵送で返却したことを受けて国会内で藤村修官房長官、玄葉光一郎外相と協議し、親書を受け取り、再び送り返すことはしない方針を決めた。

その理由について藤村長官は記者会見で「日本の品位を汚すので、大人の対応をしたい」と説明した。


親書は同日午前に外務省に届いた。返送の趣旨が書かれた口上書が添えられていたが、外務省は口上書の内容は公開しないとしている。
 

韓国政府は、李大統領の竹島上陸などに遺憾の意を示す首相親書の受け取りを拒否。23日に在日韓国大使館を通じて返送しようとしたが、日本側は受け取りを拒んだ。このため韓国側は同日、親書を書留郵便で返送した。
 

玄葉外相は24日午前の記者会見で、韓国側の親書返送について「極めて遺憾だし非礼な行為。通常はあり得ない」と改めて批判。

韓国側に再び送り返さないことに関し「(日本の)メッセージは伝わっている。親書のやりとりが続くのは、わが国の外交の品位を考えたときに好ましいものではない」と述べた。 

著作権は時事通信社に属します。
2012 JIJI PRESS LTD. All Rights Reserved.


2012823 12:18 (時事通信社)
国際法に基づく解決重要=竹島、尖閣問題で原則確認―日米

【ワシントン時事】訪米中の外務省の杉山晋輔アジア大洋州局長は22日、ワシントンでキャンベル国務次官補(東アジア・太平洋担当)ら米政府当局者と相次いで会談した。

杉山氏によると、日米はこの中で、日韓間の竹島の領有権問題や日中間の尖閣諸島問題について、「国際法に基づいた冷静な平和的解決が何より重要だ」との認識で一致した。

ただ、杉山氏は、国際司法裁判所(ICJ)への竹島問題の日韓共同提訴という日本の提案に、米側の理解を得られたかどうかに関しては、「個別具体的やりとりについて述べるのは適切ではない」と回答を避けた 

尖閣問題をめぐっては、日本政府による国有化方針などを米側に説明したもようだ。米側は、尖閣諸島は日米安保条約の適用対象だと改めて表明した。

著作権は時事通信社に属します。
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★国際法上の「先占」


「尖閣諸島の歴史」との見出しで8月12日付産経ニュースは、政府見解を含め同島の歴史について次の様に述べている。

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尖閣諸島の歴史
2012.8.12 23:19尖閣諸島問題 ‐産経ニュース‐

政府は尖閣諸島について「日本固有の領土であることは歴史的にも国際法上も明らかであり、現にわが国はこれを有効に支配している。解決しなければならない領有権の問題はそもそも存在しない」との立場だ。

その第1の根拠は「1885(明治18)年から日本政府が現地調査を行い、尖閣諸島が無人島であるだけでなく、清国の支配が及んでいる痕跡がないことを慎重に確認した上で、95(同28)年1月14日に現地に標杭を建設する旨の閣議決定を行って、正式に日本の領土に編入した」(政府見解)ことだ。

政府はこれは国際法上の「先占」にあたるとしている。先占とは「いずれの国家にも属していない地域を領有の意思をもって実効的に占有すること」で、国際法では国家が領有権を取得する方式として割譲や併合などとともに認められている。

その後、政府は明治29年9月、尖閣で事業を展開していた実業家の古賀辰四郎氏に魚釣島など4島の30年間無償貸与を決定。辰四郎氏は尖閣諸島に移民を送り、鳥毛の採集やかつお節の製造などを行った。大正7年に辰四郎氏が死去した後は息子の善次氏が事業を継続、昭和7年には4島が有償で払い下げられた。昭和15年に善次氏が事業継続を断念し、無人島となったが、政府はこの間の事実をもって「日本の有効な支配を示すもの」としている。

政府が第2の根拠としているのが第2次大戦後、1951(昭和26)年に締結、翌年発効したサンフランシスコ講和条約だ。同条約第2条には、日本が日清戦争で清から割譲を受けた台湾と澎湖諸島を放棄すること、第3条には北緯29度以南の南西諸島などは日本の主権を残して米国の施政下に置くことが明記された。

政府はこれに関し、尖閣諸島は「日清戦争で割譲を受けた台湾と澎湖諸島には含まれていない」とし、「歴史的に一貫して南西諸島の一部を構成している」との見解だ。米国の施政下でも琉球列島米国民政府や琉球政府によって、標杭や領域表示板の建設など実効支配が継続された。

その後、尖閣諸島は1971(同46)年に署名、翌年発効した日米両国の沖縄返還協定に伴い、日本に返還されたが、政府は同協定第2条から「返還された地域に尖閣諸島が含まれている」としている。その後、現在に至るまで政府は「尖閣諸島は日本が有効に支配しており、日本固有の領土」との立場だ。

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✭国益損なう感情的行為


20日付け朝日新聞で高原東大教授(現代中国政治)は、19日朝日本人10人が魚釣島に上陸した事等に関し、次の様に見解を述べている。

・気持ちは分からなくは無いが、日本が実効支配している場所にわざわざ泳いで行っても、いいことは一つもない。

・ナショナリズムの温度が高い中国では、既に日本料理店が襲われるなどし、激しい反日デモが起きた2005年と同じ事態が繰り返された。

・お互いが感情に流されると国益を損なうだけ。

・デモが激化しないよう中国当局には違法行為をきちんと罰して欲しい。

・両国のメディアもあおるような報道は控えるべき。・・・・・・と

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‐(20日付朝日新聞記事)‐



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佐々江賢一郎外務事務次官
Jpn. Foreign Min: China's protest unacceptable

Japan's Foreign Ministry has delivered a strong response to China's criticism of a visit by Japanese activists to islands in the East China Sea.

Japan's Vice Foreign Minister Kenichiro Sasae has told China's ambassador that China's protest against the landing by 10 Japanese on one of the Senkaku Islands in Okinawa Prefecture is unacceptable.

Sasae held talks by phone on Sunday afternoon with Chinese Ambassador to Japan Cheng Yonghua.

Cheng said the islands in the East China Sea are Chinese territory. He told Sasae the landing of the Japanese is regrettable.

Sasae told Cheng that the protest is unacceptable because the islands are Japanese territory.

He said Sunday's incident was apparently triggered by the recent landing on the island by Hong Kong activists. The vice foreign minister requested that a recurrence be prevented.

Sasae also told Cheng it's regrettable that Japanese flags were burned during protests in some parts of China.

He demanded that Chinese authorities take the necessary measures to secure the safety of all Japanese nationals in China.

Aug. 19, 2012 - Updated 20:36 UTC (05:36 JST). 
‐(Q’td fm NHK WORLD)‐


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✭グローバル化の進展がナショナリズムを刺激する


朝日新聞8月15日付の社説は歴史論争に関し:

『・・・こと歴史や領土問題となると、とたんにいがみ合う。それを加速させているのがグローバル化の進展である。

人や金が国境を越えて行き交う時代には、競争の激化や格差の拡大を前に、一国単位の政治は限界がある。手詰まりになった政治家達が、人々の不満の矛先を「外」に向けさせようとする。

国境を低くするはずのグローバル化の進展が、ナショナリズムを刺激する逆説である。・・・』と論じ、

『東西冷戦下、朝鮮半島は分断され、中国は敵対する共産主義陣営に居た。日本は対米関係を優先し、植民地支配や侵略戦争の過去を直視する事を後回しにしていた。

冷戦の終わりは、この歴史問題を浮上させた。韓国では民主化が進み、共産党独裁下の中国でも、人々が物言う言論空間が広がった。

更に経済発展による自信が、国家意識を後押しする。戦争から遠のくほど、直接経験の無い世代にとって歴史は自国に心地よい「物語」に変容しやすい。時代が下がるほど、和解は困難になる面もある。・・・

大事な事は、基本的な事実認識を共有しながら、相互理解を深める事である。今日はもはや一国単独の歴史を書く事は不可能だ。他国との関係の中で始めて自分の国の姿が見えてくる。

歴史認識を近づける事は容易ではない。長く厳しい道のりを覚悟せねばならない。

それでも、未来をともに築こうとする者達は、過去にも共同で向かい合わねばならないのである。』と結んでいる。

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‐朝日新聞8月15日付の社説‐

 


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★Higgs Boson(ヒッグス粒子)発見?


「ヒッグス粒子発見か」とのニュースが4日の夕刻世界中を駆け巡った。
ヒッグス粒子は、宇宙を構成するすべての物質に「質量」を与えるものとして、1964年に、イギリスの物理学者、ピーター・ヒッグス博士が存在を予言。
1960年代に確立された物理学の標準理論で存在が予言された17種類の素粒子のうち、ただ1つ見つかっていなかった素粒子で、発見に至れば、現代物理学の大きな謎が解明されることになる。

もし、ヒッグス粒子が存在しなければ、宇宙を構成するすべての星や生命が生まれないことになるため、「神の粒子」とも呼ばれている。


私たちの宇宙は、1960年代以降、まとめられた現代物理学の標準理論で、17の素粒子から成り立っていると予言された。
これまでに、クォークやレプトンなど16については実験で確認されてきたが、最後の1つ、ヒッグス粒子だけが見つかっていなかった。
ヒッグス粒子が担っている最も大きな役割は、宇宙のすべての物質に「質量」、つまり「重さ」を与えることである・・・・とされている。

これに関し報道メディアは以下の如く報じている。


ヒッグス粒子発見か 新粒子観測を発表 欧州合同原子核研究所
2012.7.4 17:04
‐産経ニュース‐


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実験開始前のアトラス検出器を2008年に視察した、粒子の提唱者ヒッグス博士(CERN提供)


物質に重さ(質量)をもたらす素粒子で、約50年前に存在が予言されながら見つかっていない「ヒッグス粒子」を探している欧州合同原子核研究所(CERN)は4日、ヒッグス粒子とみられる新粒子を発見したと発表した。

日米欧の2つの実験チームの最新の研究成果を基に統一見解を公表した。さらに検証して年内にも結論が出る見通しで、物理学の歴史に残る大発見が間近に迫った。


ヒッグス粒子は物質の最小単位である素粒子の一つで、すべての物質に重さを与えているとされる。
素粒子の基本法則の「標準理論」で示された粒子の中で唯一、見つかっていない「最後の素粒子」で、発見すればノーベル賞の受賞は確実視されている。


CERNは統一見解で、暫定的な結果としながらも「新粒子を観測したことは画期的で、その意味は非常に重要だ」と強調。年内にもヒッグス粒子かどうか確定するとの見通しを示した。

新粒子は陽子の約130倍の質量を持つことを観測で確認した。実験に参加している浅井祥仁東大准教授は「新粒子が別の未知の粒子である可能性も残るが、ヒッグス粒子が最有力だ」と話した。

実験は東大や高エネルギー加速器研究機構などが参加している日欧米の「アトラス」と、欧米中心の「CMS」の2チームが実施。
スイス・フランス国境にあるCERNの「大型ハドロン衝突型加速器」(LHC)を使って、ほぼ光速まで加速した陽子同士を正面衝突させた。両チームともほぼ同じ質量の領域に新粒子を見つけた。


昨年12月の発表では「存在が示唆される」との表現にとどまっていたが、今回は今年4~6月の実験分を含む約2倍のデータに基づき解析した。

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日本も参加している日欧米の「アトラス」検出器(欧州合同原子核研究機関提供)

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アトラス検出器に集まった日本人研究者ら(CERN提供、撮影日は不明)

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豪サイエンスメディアセンターでヒッグス粒子の探索についてブリーフィングするフェルミ研究所の研究者=4日、メルボルン(ロイター)

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ヒッグス粒子とみられる新粒子発見の発表を終え、喜ぶ研究者ら=4日、スイス・ジュネーブ郊外(ロイター)

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4日、ジュネーブ郊外の欧州合同原子核研究所で行われた記者会見前に、記者団に囲まれるピーター・ヒッグス英エディンバラ大名誉教授(共同)


ヒッグスとみられる粒子発見
74 175分-NHK NEWS WEB



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宇宙の成り立ちに欠かせないものとして、半世紀近く前にその存在が予言されながら見つかっていなかった「ヒッグス粒子」とみられる素粒子を発見したと、日米欧などの国際的な研究グループが発表しました。


ヒッグス粒子は1960年代以降、物理学の標準理論で存在が予言された17の素粒子のうち、ただ1つ見つかっていなかったもので、現代物理学の大きな謎が解明されることになります。これは4日、日本、アメリカ、ヨーロッパなどの国際的な研究グループが、スイスや東京で記者会見を開いて発表したものです。

研究グループは4年前から、スイスのジュネーブ郊外にあるCERN=ヨーロッパ合同原子核研究機関の1周が27キロある巨大な「加速器」と呼ばれる実験装置を使って、ヒッグス粒子を探してきました。

実験では、2つの陽子を光と同じぐらいの速さまで加速して正面衝突させ、その際に生まれる無数の粒子を調べる手法でヒッグス粒子を探してきました。


これまでに2000兆回余りの衝突を起こさせた結果、およそ2000個の未知の粒子が発見され、その特徴を調べたところ、ヒッグス粒子とみられることが分かったということです。


ヒッグス粒子は、宇宙を構成するすべての物質に「質量」を与えるものとして、1964年に、イギリスの物理学者、ピーター・ヒッグス氏が存在を予言しました。

1960年代に確立された物理学の標準理論で存在が予言された17種類の素粒子のうち、ただ1つ見つかっていなかった素粒子で、発見に至れば、現代物理学の大きな謎が解明されることになります。

「ヒッグス粒子」は、もし存在しなければ、星や生命なども生まれないと考えられることから、「神の粒子」とも言われていて、宇宙の成り立ちを解明する重要な手がかりともなります。


【解説】ヒッグス粒子とは
74 1725ヒッグス粒子は私たちの身の回りも含め、すべての宇宙空間を満たしている素粒子として、1964年にイギリスの物理学者、ピーター・ヒッグス氏が存在を予言しました。

もし、ヒッグス粒子が存在しなければ、宇宙を構成するすべての星や生命が生まれないことになるため、「神の粒子」とも呼ばれています。
私たちの宇宙は、1960年代以降、まとめられた現代物理学の標準理論で、17の素粒子から成り立っていると予言されました。

これまでに、クォークやレプトンなど16については実験で確認されてきましたが、最後の1つ、ヒッグス粒子だけが見つかっていませんでした。
ヒッグス粒子が担っている最も大きな役割は、宇宙のすべての物質に「質量」、つまり「重さ」を与えることです。

およそ137億年前、宇宙が誕生したビッグバンの大爆発によって生み出された大量の素粒子は、当初、質量がなく、自由に飛び回っていました。
ところが、その後、ヒッグス粒子が宇宙空間をぎっしりと満たしたため、素粒子がヒッグス粒子とぶつかることで次第に動きにくくなり、物質を構成していったと物理学者たちは考えたのです。

ヒッグス粒子にぶつかることで動きにくくなる、この「動きにくさ」が質量そのものだと考えられているのです。


ヒッグス粒子はよくパーティー会場のたとえ話で説明されます。
会場を訪れた大勢の人たちが「ヒッグス粒子」だとします。
その人波の中を、人気アイドルが通りすぎようとすると、たちまち多くの人にまとわりつかれて動きづらくなります。
この「動きづらさ」が、質量・重さだというのです。

どこにでも存在していると考えられているヒッグス粒子ですが、発見に向けた道のりは、平坦ではありませんでした。
非常に小さく、空間に密集して存在しているため、空間からヒッグス粒子をはじき出すためには、宇宙が生まれたときと同じような極めて大きなエネルギーが必要とされたのです。

このため、CERN=ヨーロッパ合同原子核研究機関は、1周が27キロある巨大な「加速器」と呼ばれる実験装置を建設し、人類史上、最大のエネルギーで、2つの陽子を衝突させ、宇宙誕生の直後を再現する実験を続けてきました。


Scientists may have discovered Higgs boson
-
NHK WORLD-

An international group of scientists has announced that it has found a subatomic particle that may be the long sought after Higgs boson.

The group is working with a theory which suggests the particle gives mass to all matter.

The Higgs boson, of which British physicist Peter Higgs hypothesized the existence in 1964, is the last missing building block which would help physicists explain the formation of the universe.

The 16 other subatomic particles whose presence has been hypothesized since the 1960s in the Standard Model of physics have already been discovered.

An international group of scientists, including Japanese researchers, has been trying to discover the Higgs boson at the CERN research center near Geneva in Switzerland since 2008.

The group has been using the Large Hadron Collider, an experimental atom-smasher with a circumference of 27 kilometers, on the Swiss-French border.

The experiments involve smashing head-on 2 protons accelerated to the speed of light and analyzing the numerous particles generated by the collision.

The group has created some 2,000 trillion collisions, which produced about 2,000 unidentified particles.

The scientists told a news conference at the research center on Wednesday that they have likely observed the Higgs boson, judging by its characteristics.

The discovery of the Higgs boson, known as the "God particle," is expected to be an important clue in shedding light on the origin of the universe.

Jul. 4, 2012 - Updated 09:32 UTC (18:32 JST)

 

■朝日新聞

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■朝日新聞(7月7日)

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★「超光速」撤回?


20119月23CERN
がアインシュタインの特殊相対性理論Special relativity)を覆す「素粒子のニュートリノが光より速く飛ぶ」との衝撃的実験結果を発表し、世界を驚かせたが、去る62日この結果をその後の再実験による検証に基づき撤回する方針を固めたことが2日、分かった。京都市で開かれるニュートリノ宇宙物理国際会議で8日に発表する方針・・・・・・との事である。以下はこのニュースの関連記事。


ニュートリノ「光より速い」撤回へ 名古屋大など国際チーム、再実験で差みられず
2012.6.2 21:47
科学 -産経ニュース-

 素粒子のニュートリノが光より速く飛ぶとの実験結果を昨年9月に報告した名古屋大などの国際研究チーム「OPERA」が、再実験による検証に基づき「超光速」の実験結果を撤回する方針を固めたことが2日、分かった。京都市で開かれるニュートリノ・宇宙物理国際会議で8日に発表する方針。
 測定精度を上げた再実験を今年5月に実施した結果、ニュートリノと光の速さに明確な差は確認できなかったとみられる。関係者によると、今後さらに再実験を行う予定はなく、物理学の常識を覆す大発見かと騒がれた「超光速粒子」をめぐる議論は事実上、終結する見通しとなった。 実験はスイス・フランス国境の欧州合同原子核研究所(CERN)から発射したニュートリノを、約730キロ離れたイタリアの地下研究所で検出。当初は光より60ナノ秒(ナノは10億分の1)早く届いたと報告され、質量を持つ粒子は光速を超えないとするアインシュタインの相対性理論に反する結果と注目された。 その後、速度を計算する際の基準として使った地上と地下のGPS(衛星利用測位システム)時計をつなぐ光ケーブルの接続不良などが見つかり、測定精度が不十分だった可能性が浮上。対策を施し5月10日から23日まで再実験を行っていた。

  *********  以下はこれまでの記事  ********************************

「ニュートリノは光より速い」は誤り? ケーブル接続に緩みか 再実験へ

2012.2.23 14:06
科学 -産経ニュース-

 名古屋大などが参加する国際研究チームOPERA(オペラ)が発表した「素粒子ニュートリノは光よりも速く飛ぶ」との観測結果が誤っていた可能性が23日明らかになった。
 米科学誌サイエンスなどの報道によると、ニュートリノの速さを計るために不可欠なのが時計の厳密な調整だが、これに利用した衛星利用測位システム(GPS)とコンピューターを接続する光ファイバーケーブルに緩みがあった可能性があるという。 オペラに参加する名古屋大の小松雅宏准教授は「緩みは速さを計測する時計に誤りを生じさせ、実際とは違う速さをはじき出す可能性がある」と話している。 グループは5月に再実験を行うという。 

ニュートリノ 再実験でも光速上回る
2011.11.19 07:32
科学 -産経ニュース-

 素粒子のニュートリノが光よりも速く飛ぶとする実験結果を今年9月に発表した名古屋大などの国際研究チームに参加するイタリア核物理学研究所は18日、精度を高めた再実験でも、超光速を示す同じ結果が得られたと発表した。
 研究チームは、人工的に生成したニュートリノをスイス・フランス国境から飛ばし、約730キロ離れたイタリア・グランサッソの地下で検出。再実験では、ニュートリノの生成原料となる陽子を飛ばす時間を短くして速度測定の精度を高めたが、結果は同じだった。 研究チームは「最終的な結論を出すには他の研究機関による追試が必要」としており、超光速をめぐる議論はまだ決着していない。日本の物理学関係者によると、当初の実験は、陽子を飛ばす時間が長すぎたことが一因で測定誤差が生じたのではないかと指摘されていた。 

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記事「超光速素粒子ニュートリノ、27日から検証実験 相対論の行方、世界が注目

2011.10.23 01:07 知の先端



scn111023011超光速p1.jpg
記事「超光速素粒子ニュートリノ、27日から検証実験 相対論の行方、世界が注目

2011.10.23 01:07 知の先端


 


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